キッチンとBGMノート

楽器/BGMで整うセルフケア。台所家電と“遊び”で続けやすい習慣に。

【ピアノの時間を豊かに】J.S.バッハインヴェンションとシンフォニア 全音ピアノライブラリーで深まる集中力と心のゆとり

いつも家事やお仕事、育児に追われている皆さん、本当にお疲れ様です。忙しい毎日の中で、ふと立ち止まり、自分だけの時間を持つことはできていますか?

キッチンで心地よい音楽を流すように、私たちは日々の生活に「音楽の時間」を取り入れることをご提案しています。今回は、そんなあなたの心に静けさと集中力をもたらしてくれる一冊の楽譜、「J.S.バッハインヴェンションとシンフォニア 全音ピアノライブラリー」をご紹介したいと思います。

もちろん、キッチンで料理をしながらピアノを弾くのは難しいですが、例えばお子さんが寝た後や、少し早く起きた朝に、ピアノに向かう時間を持つのはいかがでしょうか。バッハの音楽は、心を落ち着かせ、集中力を高めてくれる不思議な力があると感じています。

J.S.バッハインヴェンションとシンフォニアとは?

J.S.バッハの「インヴェンションとシンフォニア」は、ピアノ学習者にとって非常に重要な教材です。特に、両手の独立した動きを習得し、対位法と呼ばれる複数の旋律が同時に進行する音楽の構造を理解するための入門として位置づけられています。この楽譜は、ピアノを始めてある程度弾けるようになった方が、さらに表現力や技術を向上させるために取り組むことが多い名曲集です。

ゼンオン(ZENON)から出版されているこの楽譜は、数ある「インヴェンションとシンフォニア」の版の中でも、特に多くのピアニストや指導者に愛されています。今回は、市田儀一郎先生が解説を担当されている「全音ピアノライブラリー」版に焦点を当ててご紹介しますね。

私が「全音ピアノライブラリー」版をおすすめする理由

私がこの「全音ピアノライブラリー」版のバッハインヴェンションとシンフォニアをおすすめするのには、いくつかの理由があります。

1. 市田儀一郎先生の明快な解説

楽譜を開いてまず感じるのは、市田儀一郎先生の解説が非常に丁寧で分かりやすい点です。バッハの音楽を理解するための歴史的背景や、各曲の構造、解釈のヒントが豊富に記されています。

特に、バッハの楽曲は一見すると複雑に感じるかもしれませんが、先生の解説を読むことで「なるほど、そういう意味があったのか!」と納得できることが多々あります。これにより、単に音符を追うだけでなく、音楽の深みまで味わいながら練習を進めることができるのです。

2. 実践的な運指例(指使いのヒント)

バッハの楽曲は、適切な運指を選ぶことがとても大切です。この楽譜には、市田先生が実際に演奏する上で効果的だと考える運指(指使い)の例が豊富に示されています。これにより、スムーズな演奏に繋がり、練習の効率が格段に上がると感じています。

私自身、以前は他の版の楽譜で練習していたのですが、運指で悩むことがよくありました。しかし、この版に出会ってからは、そうした悩みが減り、より音楽表現に集中できるようになりました。

3. 他の版との比較

バッハのインヴェンションとシンフォニアは、多くの出版社から出ています。例えば、音楽之友社からは諸井三郎先生が解説された版が、春秋社からは平野昭先生の版が出版されています。

それぞれの版には特徴がありますが、全音の市田版は、特に「実践的な学習」に重きを置いている印象です。諸井版はより学術的な視点から、平野版は詩的な解釈が特徴的と言われています。

  • 全音(市田版): 明確な運指と演奏上のヒントが多く、練習にすぐ活かせる実践的な解説が魅力です。
  • 音楽之友社(諸井版): 音楽史や様式に関する深い考察があり、バッハ研究の資料としても優れています。
  • 春秋社(平野版): 音楽的な表現や解釈に重点を置き、よりロマンティックなアプローチを求める方に好まれます。

もしあなたが、ただ音符を追うだけでなく、バッハの音楽を「自分の言葉」で語れるようになりたいと考えるなら、市田版は非常に心強い味方になってくれるでしょう。

この楽譜がもたらすメリットと、気をつける点

メリット

  • 深い集中力: バッハの対位法音楽は、脳を活性化させ、高い集中力を養うのに役立ちます。日々の雑念から離れ、音楽の世界に没頭する時間は、まるで瞑想のようです。
  • 指の独立と技術向上: 両手の異なる動きを練習することで、指一本一本の独立性が高まり、総合的なピアノ技術の向上に繋がります。
  • 豊かな音楽性の育成: 単なる練習曲ではなく、音楽的な構造や表現を学ぶことで、より深い音楽性を身につけることができます。
  • 心のゆとり: 忙しい日常から離れて、好きな音楽と向き合うことで、心が落ち着き、精神的なリフレッシュになります。これは、キッチンでのリラックスタイムと同様に、QOL(生活の質)を高める大切な要素だと感じています。

気をつける点

  • 難易度: 全くの初心者向けではありません。ある程度のピアノ経験(バイエル後半〜ツェルニー30番程度)がある方が、より効果的に取り組めるでしょう。
  • 対位法への慣れ: バッハ独特の対位法音楽に慣れていないと、最初は戸惑うかもしれません。しかし、市田先生の解説を読み進めれば、きっとその魅力に気づくことができます。

まとめ

「J.S.バッハインヴェンションとシンフォニア 全音ピアノライブラリー」は、単なるピアノの練習曲集ではありません。日々の忙しさの中で、自分と向き合い、集中力を高め、心を豊かにする時間を与えてくれる、そんな一冊だと私は感じています。

キッチンで好きな音楽を流しながら料理をするように、たまにはピアノに向かって、自分の内面と深く対話する時間を作ってみませんか?この楽譜が、あなたの生活に新しい「心地よさ」と「充実感」をもたらしてくれることを願っています。